2022/08/10
八月になりました。英検の第二回検定の申込期間が始まっています。大宮駅の近くにも会場がありますね。
大学受験における英検の重要度が高まっている昨今、夏休みを利用して英検の勉強をする予定だという方も多いでしょう。
今回はその英検について皆さんに知ってもらおうと思います。
近年、入試選抜制度の中で、英検をはじめとする英語の外部検定試験の重要度が上がってきていることは皆さんご存知かと思います。
現在、英検利用型入試はほぼすべての大学で実施されていますし、特に私立大学では、その方式は様々ですが、英検利用型入試の枠は大きく広がっています。推薦入試においても、英検の二級あるいは準一級の取得が必須要項となっている学部学科も少なくない印象です。
一般入試における英検利用型入試の方式は、大きく分けて三種類あります。
1.加点方式
これは、取得している英検のスコア、級に応じて、学部試験の「英語」の得点に加点がなされる方式です。一級合格で20点加点、準一級合格で14点加点、二級合格で7点加点、準二級以下は0点加点という感じです。早稲田大学の商学部、国際教養学部などで実施されています。
2.免除方式
これは、学部が設定するスコア、級のボーダーをクリアした生徒に対して、学部試験の「英語」の試験を免除し、他の2科目のみで合否を判定する方式です。早稲田大学の文学部、明治大学の経営学部、中央大学の経営学部などで実施されています。昔に比べてこの枠での募集人員は増加していますが、上位校になると準一級の取得を条件としている学部が多い印象です。
3.換算方式
これは、大学に提出した英検のスコア、級が、学部試験「英語」の得点として換算され、他の科目の得点と合わせて合否を判定するという方式です。上智大学や学習院大学の国際社会科学部、日本大学の経済学部、東洋大学などで実施されています。この方式は近年多くの大学で取り入れられており、今後さらに増加することが予想される方式でもあります。立教大学に至っては既に全学部で、一般学部試験の「英語」を廃止し、英検のスコア、または共通テスト「英語」の得点を換算して英語の点数とする方式に移行がなされています。CSEスコア2304以上(準一級相当)で100点満点、2150以上で90点、1980以上で80点。というように、スコアにボーダーが設定されており、そのクラスに合わせて得点が与えられるのが特徴。
ざっくりと三種類の方式を紹介しましたが、どの方式も、準一級と二級の間に、待遇の大きな差があることがご理解いただけたのではないでしょうか。加算方式に関しては、準一級と二級の加算点数の間には平均して7点ほどの差があります。免除方式に関してはGMARCH以上になると準一級の取得を条件とする学部学科がほとんどです。そして、いちばん差が大きいのは換算方式です。換算方式では、準一級と二級の間には10~20点の差が付きます。立教大学のように倍率の高い学校では、合格者の八割以上が準一級取得者であると言われています。
このように、今後の大学受験では、英検の重要度はどんどんあがっていくことが予想されます。2025年(現在の高校一年生の世代)からは受験システムが大きく変わると言われており、特にその世代の生徒さんにとって、英検をはじめとする外部検定試験の成績が結果を大きく左右する時代がくるかもしれません。特に上位校を目指す生徒さんに関しては、二級は最低条件、準一級は取っておかないと上位は厳しい、という状況になってくる可能性もあります。受験勉強と英検の対策を両立するのはかなり難しいことです。いずれにせよ、早い時期からはじめておくのに越したことはないでしょう。夏休みの時間を利用して、戦略的に勉強に取り組むことが重要になってくるかもしれません。
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